古民家再生
東日本大震災において、避難区域となって4年が経ち、我が家への思いが募っていた。住むことが可能になる時期が決まった時点で、築140年の家の再生計画が始まった。設計としては、子育てが終わった夫婦とお母様の家なので、かつて増築した部分を減築し現代の生活が快適な空間になるよう工夫した。既存の柱や梁、差し鴨居等をできる限り残し建物強度を落とさずに現代生活に合った間取りへと変更した。また、耐震性を向上させるため、耐力壁で壁を補強した。また、頑強なべた基礎によって、耐震性と同時に防湿性も向上させた。
住み継いできた家の記憶を大切に残しながら、生活の問題点を解消させた。まず、冬の寒さ対策として、壁、屋根、床へ十分な断熱性と機密性をもたせ、さらに性能の高いサッシを採用した。北側を明るくするため、天窓や吹き抜けを設けることによって大きく改善された。床の段差を解消や家事動線の短縮等によって、今度年齢を重ねても、暮らしやすい住まいとなるよう工夫した。お布施様は、家の雰囲気を残して間取りや住み心地を改善でき、とても喜んでいる。歴史ある住まいを住み継いでいけるような建物に改修することができた。
- 所在地
- 福島県いわき市
- 完成
- 2017年6月30日
- 工事内容
- 御自宅改修工事
- 耐震性能
- 耐久性能
- 温熱性能
- バリアフリー性能
住まいのリフォームコンクールで優秀賞を受賞し、「第34回住まいのリフォームコンクール」に掲載されました。詳細はこちら(PDFが開きます)からご覧ください。